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新小金井市長へのパブリック・コメント

新しい小金井市長へ      トランジションタウン小金井からの提案

小金井市民として、パブリック・コメントを出させていただきます。

1、小金井市の廃棄物に関して
小金井市では、長期に渡ってゴミ問題が深刻化し、様々な問題提起がなされてきましたが、未だにゴミ問題は非常事態のままです。
例えば日野市では、行政・地域・市民が恊働で、一般家庭生ごみ回収・堆肥化事業に10年前から取り組み、コミュニティ・ガーデン「せせらぎ農園」などの開設と理想的な資源循環のモデルケースを創り上げています。
コミュニティ・ガーデン「せせらぎ農園」
http://ikasitai.info
小金井市でもただ広域処理で、税金でごみ処理をするだけではなく、市民やNPOとの恊働でこのような循環型社会の礎を築く取り組みが求められています。ごみなどどこにもなく全て資源なのです。
また捨て場所も将来は無くなります。特に核廃棄物は貯蔵年数が2万年から数十万年と長く、この様な期間に渡って、地中等に封印するのは、地震国では不可能です。維持コストも約50年後に人口が半減することからも、到底まかないきれません。ごみを出さない工夫と出たゴミの資源化は、日本中、世界中の喫緊の課題です。小金井市では電気を使わない生ゴミ・コンポストの推奨がまず必要と考えます。
例:ダンボール・コンポスト、バクテリア・デ・キエーロなど
キエーロは、鎌倉市・葉山町で約1000台の販売実績を持ち、葉山町のホームページで購入出来ます。
葉山市民は約12000円のコンポストを市の助成で1000円で入手出来ます。
http://www.town.hayama.lg.jp/kurasu/kankyo/namagomi_hojo.html
小金井市では、キエーロは、8割助成金がでます。つまり定価の2割で購入できます。
http://www.city.koganei.lg.jp/kakuka/kankyoubu/gomitaisakuka/zigyou/namagomisyorikihojok.html


2、小金井市の建物の省エネルギーに関わること
小金井市には、東京都の助成金5000万円をかけて、小金井市が土地を提供し、市民がボランティアで約2年を費やして、建設した「環境楽習館」がありますが、市民への知名度は低く、その存在さえ知らない市民も数多くいます。市民プロジェクトが、助成金に頼らない自立型の運営を目指して、結成した「雨デモ風デモ・ライフラボ」が運営したオーガニック・カフェ「雨風カフェ」の運営も行政が契約を約2年で打ち切り、今は閑古鳥が鳴いています。 市民が数ヶ月かけてアイデアを絞って考えた「雨デモ風デモハウス」という名称(愛称)も、議会の反対で変えられてしまいました。これではせっかくの高い意識と知識と情熱を持った市民の足元をすくうばかりで、現状の閑古鳥もやむなしです。行政や議会の体質改善を切に求めます。これからは人口減少の時代で、市民との高い恊働関係を築けない行政は、財政破綻やむなしです。上記のようにせかっくの宝物(資産)が今は、維持費のかかる負債となっています。対応策としては、市民団体やNPOと恊働して、活用していただく方向を探るのがいいと考えます。例えば、ソーラー・パネル等を増設して、完全オフグリッド化を市民と恊働で目指すとか、オフグリッドのエネチャージ・ステーション(充電ステーション)を設置して、スマホや電動アシスト自転車のチャージが出来るようにするとか、市民の役に立つ、且つ市民の足が向く「仕掛け」が必要と考えます。


3、小金井市の移動に関わること
小金井市は、ゆったりとした道幅がある道路も多く、自転車が大いに役立つ街です。北には小金井公園南には、武蔵野公園、野川公園という自然が豊かな広大な公園を有し、日曜日には街歩きを楽しむ人々が他市からも多く訪れます。こうした環境をさらに推し進め、アメリカのデービス市のように自転車の利用率が全国で1位というような街を目指してはどうでしょう。バイクパス(自転車専用道)が街の東西南北を結び、自転車でどこでも行ける街、他市から訪れた人には、JRのスイクルと連携し、様々なところに貸し出し&乗り捨てステーションがあって、ふらっと来ても、自転車で散策を楽しめるようなそんな街を目指したらどうでしょう。ヨーロッパ各市(例:ハンブルグ等)では、カーフリーデーといって、毎月一日、自動車に乗らない日を設けています。パーク&ライド(郊外都市に車を駐車して、電車で通う)も普及しています。JRモールと提携して、高架下に安価な駐車場を設けてはどうでしょう。
またトラム(路面電車)の普及も多く、トラムには自転車を持ち込めます。
また東京農工大学などと連携して、水素エンジン車(燃料電池車ではなく水素を燃やして走る)の恊働開発などを民間企業と連携してやって、ココバスを水素エンジン車にすれば、究極のエコカーとなりマフラーからは水蒸気しかでません。東京都市大学では、すでに40年以上の研究実績を持ち、大学のシャトルバスとして、実用化に成功しています。このエンジンは、ガソリン・エンジンの改良キットを使えば(既に開発済み)どの車にも応用出来るそうです。
小金井発水素エンジン・カーの普及もエコ・ビジネス化の大きなチャンスです。世界には約8億台の
ガソリン車が走っています。そして石油は、2006年にピークオイルを迎えています。
東京都市大学
http://www.tcu.ac.jp/topics/200904/20090410000000020.html
ピークオイル情報
http://post-peakoil.com/
ピークオイルのアニメ
http://www.youtube.com/watch?v=XrrVpf45w5E&feature=relmfu


4、小金井市の学習・啓発に関わること
小金井市には、多くの大学があり、そことの連携が求められています。
例えば、学芸大の中には市民農園があり、様々な市民団体が農園を借りて、農作業を楽しんでいます。
ピークオイルが数年後には影響を及ぼしはじめ、海外からの安い農産物の輸入は困難になります。
TPP批准によってもたらされる農産物には、モンサント等の遺伝子組換え食品が混じって、区別できず全ての国民が食すことになります。遺伝子組換え食品は、EUでは100%禁止されています。理由は2年に渡る動物実験の結果、癌の発生率が異常に高かったためです。(映画:モンサントの不自然な食べ物http://www.uplink.co.jp/monsanto/参照)
日本のように食料自給率の低い国は、先進国にはありません。他の先進国は、100%以上です。
その時必要になるのが、食の地産地消や自給的な暮らしです。キューバでは1990年代にピークオイルを経験し(ソビエトの崩壊によって)、町中のアスファルトをはがして、パーマカルチャー・ガーデンを作り、オーストラリアからパーマカルチャーの講師を呼んで、都市農業を推進し、一人の餓死者も出さずにピークオイルを乗り切りました。今では食料自給率100%以上の有機農業大国となり、次の本格的ピークオイルが来ても、びくともしません。市民農園・体験農園の普及啓発は、市内の農業者との連携・恊働をすれば低コストで、食の地産地消や自給的な暮らしを促し、将来のレジリエンス(困難に対する復元力)を高めます。

手前味噌ですが、TT小金井では、昨年から学芸大の中に農園をお借りして、農作業するグループが発足し、年末には、手作りした田んぼで出来た有機無農薬のもち米で、餅つきをやって大盛況でした。
市民の農や食への感心は、びっくりするほど高く、市民農園の拡大・発展が今、喫緊の課題と考えます。
つながりの杜 E n の田んぼ
http://youtu.be/OR-cgUdeifk


5、小金井市の市全体としてのビジョン作り
先にも述べたように、今後の政治・行政の視点に、地域・市民・NPOとの恊働・連携は必須と考えます。そのためには、共通の問題意識や今後の目指すべき街の姿(ビジョン)の策定が必要です。
環境政策をばらばらにやみくもにやったところで、資源循環型の街作りは出来ません。目指すべき理想の街のすがたを描けなければ、市民との恊働やNPOとの協力・連携は絵に描いた餅となるでしょう。彼らは税金をもらって働くわけではありません。より良い街作り、子どもたちのためにより良い環境を残すために無償で汗を流すのです。ですからどのような街にしたいのか、するのかを周知を集めて、時間をかけて議論する場が必要と考えます。因にTT小金井では以下の様なビジョンを描いています。
参考動画
2030TTKビジョン
http://youtu.be/QPk8JUo5DgA

2030年トランジションタウン小金井へようこそ!

ここは循環型郊外都市、トランジションタウン小金井だ。市内はどこへでも自転車でノンストップで行けるバイクパス(自転車専用道)が走り、自転車で10分以内で行く事が出来る。例えば小金井公園から野川公園までも、ノンストップで10分で走れる。周遊バイクパスではぐるっと回って30分コースもある。自転車に乗れない人のためには、水素エンジンのココバスが走っている。
市内の人々の乗る車も、東京T大学と東京N工大との協力で、ガソリン・エンジン車から水素・エンジン車に改造して、CO2の出ないクリーンな車に改造して、リユースされていて、さらにカーシェアーリング・システムによって、必要な人が必要な時だけ使うというシステムによって、無理なく、無駄なく、利用されている。
燃料の水素は、多摩川上水の水をソーラー発電で水電解して、貯蔵する仕組みによって、日中ほぼ365日、蓄積されて、水素エンジン、水素コ・ジェネレーション・システムによる発電と温水供給に利用されている。この仕組みと太陽光温水ソーラー発電のお陰で、小金井市の電気、暖房、炊事、のエネルギーはほぼ100%自給出来る様になった。
有機無農薬栽培の小金井産の「江戸東京野菜」などが、あちらこちらの市民農園で栽培されていて、食料の自給率はもう少しで100%になる。

このトランジション・タウン小金井のシンボル的施設がエクセルギーハウス「環境楽習館(旧:雨デモ風デモハウス)」だ。地下に約3トンの雨水を貯めて、ソーラーヒートポンプによって暖房したり、冷房にも活用している。バクテリアを利用したキッチン排水のビオトープ浄化システムと水耕栽培の組み合わせによる地産地消も実現している。コミュニティ・カフェとしてオーガニックな「江戸東京野菜」による発酵食ランチや日替わりシェフによる主婦シェフ・ディナーも人気がある。週末には、アコースティック・ライブやエコロジカル・シアターが開かれていて、毎回、満員だ。

ここを中心に環境をテーマとして環境市民会議やTTKや様々なNPOや市民や企業が集い、様々な連携も生まれつつある。
ある企業の廃棄物を別の企業の原料にしたり、行政の建物にソーラーヒートポンプを設置したり、また大学の敷地内に畑や田んぼを作り、農業コミュニティにより農作業を行うなど、様々なつながりや連携によって、循環型の都市への取り組みが始まった。
地域通貨の取り組みもここから始まった。地域通貨「桜」(さくら)のお陰で、新たな人のつながりが生まれ、地域の絆が強められ、同時に地産地消が促進され、市内での経済が活性化されてきている。
それによって地元で働く人の数が増えてきて、時間と経済のゆとりを生み出しつつある。
より少ないエネルギーや資源や経済で、より豊かに暮らせるライフスタイルが定着してきた。
地域通貨「桜」(さくら)は、全国のトランジションタウンやエコビレッジでも等価で使う事が出来る。また郊外のアズワン・コミュニティー等のエコビレッジや全国のトランジション・タウンとの連携も進みつつあり、相互に見学エコツアーや共同のワークショップや食材の物々交換などが頻繁に行われている。これらの活動は、エクセルギーハウス「環境楽習館(旧:雨デモ風デモハウス)」の拠点にある市民メディアによってWEBで日本中に、そして全世界へ、発信されていて、誰もがアクセスできる。WEBショップでは、小金井市の名産品や市民の手作りの作品やフェアトレード製品、などが販売され、全国からオーダーが来ている。サイクリング・マップも充実していて、自転車で巡る先進環境郊外都市としてますます注目を集めている。

武蔵野公園で行われる「はらっぱ祭り」はこれらの活動ともリンクして、今年は市内全域で連携して行われる予定だ。小金井在住のミュージシャンや芸術家、また他のエコビレッジやトランジションタウンからのバンドや演劇チーム、そして小金井からは、創立400年を誇る「結城座」や「ふるさとキャラバン」が参加する。NPO現代座とTTKのコラボ作品「トランジション・ストーリー」も今回、お披露目公演だ。江戸東京建物園では江戸の完璧な循環型社会の様々な商いや文化を紹介していて、まさに江戸にタイムスリップしてしまう。(つづく)
by ttkoganei | 2015-12-03 09:28 | お知らせ
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